オーソモレキュラー医学(分子整合栄養医学)は、1960年代にライナス・ポーリング博士やエイブラハム・ホッファー博士らによって始められた療法で、からだのなかにある分子(栄養素)を最適な量を用いて、個々の細胞の働きを向上させ、病気や不調を治療する方法です。

すなわち、細胞レベル、分子レベルから身体の代謝の改善を図り、オプティマルヘルスを達成していこうとする手法です。

私自身も栄養療法を行っていますが、オーソモレキュラーをベースに、ナチュラルハイジーン、酵素栄養学、ファスティングなどの知見も取り入れています。

オーソモレキュラーについての私の考えは、またの機会に述べるとして、まずは日本におけるオーソモレキュラーの歴史をざっとレビューしてみましょう。

日本にオーソモレキュラーを導入されたのは、金子雅敏先生(非医師)、北原健先生(非医師)でしょうか。金子先生は、分子栄養学研究所を主宰され、日本のオーソモレキュラー療法のバイブルである『分子整合栄養学概論』を著わされ、オーソモレキュラーの普及、人材の育成に努められました。

北原先生は、統合失調症や自閉症の家族と早くから協働され、薬物療法以外の治療法を広く積極的に模索されました。日本でエイミー・ヤスコ先生をいち早く紹介されたのも北原先生です。

この流れと並行して、三石巌先生(非医師)が三石理論(高タンパク・メガビタミン)を確立されました。三石先生は、自身の様々な病気を克服する過程で、上記理論に到達されました。

三石先生は、ポーリング博士とも親交があったとのことですが、独自に研究されて、独自の理論を打ち出されたことは特筆されるべきことでしょう。

柏崎良子先生は、自身の機能性低血糖症の治療の過程でオーソモレキュラーに出会われ、おそらく日本で最も早くにオーソモレキュラー療法を行うクリニックを開設されました。

水上治先生、阿部博幸先生は、がん治療だけでなく、発達障害、統合失調症などの精神疾患の治療にオーソモレキュラーを導入されました。両先生は、日本の統合医療の草分け的存在です。

 

以下次回に続きます(^^)。

 

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