みなさんこんにちは!ニューロフィードバックセラピストです。

 これまで、このブログではニューロフィードバックにまつわる様々なお話をさせていただきました。

 今回は、最近のニューロフィードバック研究について少しご紹介したいと思います。

 

 近年、「ブレインテック」(brain「脳」とtechnology「科学技術」を組み合わせた造語)と呼ばれる分野の研究はめざましい発展を遂げており、世界中の研究者、臨床家たちの注目の的となっています。

 これまで、ニューロフィードバックに関する有名な研究の多くはアメリカを舞台にしたものでしたが、近年日本でも、様々な大学、研究機関が研究を押し進めています。

 今回はそのなかから、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)の研究をご紹介いたします。

 

 2014年、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)精神保健研究所は、ADHD児童に対するニューロフィードバックトレーニングの臨床研究に成功したと発表しました。

 

 対象は、NCNP病院小児神経科外来に通院中のADHDと診断された児童10名。1セッションおおよそ10分のトレーニングが週2回のペースで3か月間行われました。

 このトレーニングの前後で、注意の持続に関する脳波(CNV)がどう変化したのかを分析すると、CNV振幅がトレーニング後に上昇することが明らかになったのです。すなわち、参加したADHD児童の注意力の持続が、ニューロフィードバックトレーニング後に上昇している可能性が見出されました。(国立精神・神経医療研究センターHP「ADHD児童に対するニューロフィードバック訓練の臨床研究に成功」より)

 今後、より緻密な研究、検証が行われることで、ニューロフィードバックトレーニングがADHDに対する確かな介入法のひとつとして認められていくこととなるでしょう。

 

 今回は、ニューロフィードバックの研究成果として、国立精神・神経医療研究センターの研究例を取り上げました。ニューロフィードバックの研究に力を入れている日本の大学・医療機関はまだまだたくさんあります。

 折に触れてまたご紹介していきますね!

 

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 たかはしこころのクリニック