みなさんこんにちは、ニューロフィードバックセラピストです。

 今回は、ニューロフィードバックセラピーの「しくみ」についてお話しましょう。

 

 ニューロフィードバックは「脳波を自分でコントロールする」セラピーです。というと、何か怪しいんじゃないか、「脳波」なんてなにか危険なことをされるんじゃないか、なんて警戒してしまう方も多いかと思います。

 

 ニューロフィードバックでは、頭皮に電極を付けて、現在、皆さんの頭の中にあられている脳波をリアルタイムで計測しつつ、セラピーを行います。

 この「頭皮に電極を付けます」というご説明で、「頭皮の電極から電気が流されて、脳波をコントロールされるってことですか?」とご質問をいただくことがあります。答えはノーです。ニューロフィードバックセラピーでは、直接頭に電流を流したり、刺激を加えたりといったことは一切ありません。

 ではどうやって、脳波をコントロールするのか、という疑問が浮かびますよね。

 

 脳波は、「患者さんご自身でコントロールしていただく」のです。くわしくご説明しましょう。

 

 ニューロフィードバックセラピーでは、頭皮に電極を付け、現在あらわれている脳波をリアルタイムで計測します。患者さんには、頭と耳たぶに電極を付け、小さなモニターの前に座っていただきます。モニターでは簡単なゲームが行われます。

 

 計測された脳波は、セラピストのパソコンに波形となって映し出されます。この波形を見て、セラピストが、「たくさん出てきてほしい脳波」と「今は抑えておいてほしい脳波」を設定します。すると、患者さんに見ていただいているモニターのゲームの速度が変化します。

 

 「たくさん出てほしい脳波」がちょうどよく出ていると、モニターで見るゲームがテンポよく進みます。「今は抑えておいてほしい脳波」がたくさん出ていると、ゲームが止まって進みづらくなります。これを見て、患者さんには、「うーん、もうちょっとテンポよく進んでくれると見やすいのになぁ」とゲームが進みやすいように、無意識に脳波を変化させていただくのです。

 これがニューロフィードバックセラピーの「しくみ」になります。

 

 直接セラピストが脳波をコントロールするのではなく、患者さんご自身の力によって脳波を変化させていく。

 そのため、ニューロフィードバックはむしろ、副作用や危険性が少ないセラピーだといえます。

 

 少し、ニューロフィードバックへの興味を持っていただけたでしょうか。

 ではまた次回でお会いしましょう^^

 

 

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 たかはしこころのクリニック